作品の彩色が進んできた。最終的な作品の色は台座の上に載せて決めないと、展示の際の印象とは異なる可能性がある。その為、彩色を休止して台座の制作を始めた。
今回の作品は一昨年から取り組んでいるシリーズの一つで、人物に雲の存在を重ね合わせて表現している。雲に反射したり透ける光を意識して、人物に開けた穴の周りには細くカットした金箔を貼り付けている。前作に比べると貼る面積を増やしているが、それは上からの光を想定した際に、横たわった人体の上面の範囲が広いのと、光量を強く設定したからである。それにより、開けた穴に深い闇を表現できればと考えている。
台座の上面にはステンレス板を敷く予定だが、これは空の上という異質な空間を演出すると共に、ステンレスの冷たい質感に土の素材感を対比させる為である。台座を少し高めに設定することにより、視点を上げて浮遊感を表現したいと考えているが、実際に彫刻を載せてみて、台座の存在感が強すぎる場合は低くする必要がある。台座の高さを決める際に、視点を基準にするのか、台座と作品の構成を優先させるのかは、いつも悩ませる課題である。その二つの関係は、客観的に見て違和感のないバランスが、私にとっての正解とは限らない。むしろ、趣旨を優先させる為に、多少不自然な表現を選ぶことも多い。なぜなら、作品をきれいに纏めることよりも、伝えたいことや次回の制作への起因を大切にしたいからである。
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