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共同制作/建築家との交流


少し前のことになるが、建築家と共同制作の機会があった。

そのお相手は、京都でデジタルデザイン分野で活躍されている木内俊克氏と、三重にて数々の美しい建築を手掛けられる米田雅樹氏である。初めて打ち合わせをした際には、話題の豊富さから一日が直ぐに経ったのを覚えている。両氏とも謙虚かつ冷静にご自身を分析されていて、信頼出来る人物であると同時に、活躍されている理由が直ぐに分かった。そして、その建築への真摯な姿勢に共感した。

 

木内氏は制作に対して個々の工程を論理的に、そして気概を持って進めていく。米田氏はじっくりと対象に向き合いながら静かに納めていく。私達は三者三様であるが故に、誰もがなくてはならない存在であるように感じた。

両氏と制作を共にしたことで、私の表現における構成的な要素において新たな見解が加わった。

 

今まで他分野とのコラボレーションに、それほど興味をもつことはなかったが、その考えに変化が現れた。

馴れ合いとは異なる”融合”とは何か。そこで生まれる”違和感”の所在とは。それらの要素はマーブル模様のように絡み合いながら、溶けることなく作品として定着するのが理想と考える。そこにある種の破綻が生まれるのなら、それは覚悟をもって受けとめるしかない。

 

先日、これらの試みを立体作品として発表した。実験的な展開ではあったが、私が関心をもつ人体の機能と非機能のテーマにも触れる要素があると感じている。ここでの考察を今後の作品にどのように活かせるのかを、これから考えていきたい。

そして、この様な貴重な経験をさせていただいた関係者の皆様や、ご協力いただいた最上工務店様に深く感謝したい。














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