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テラコッタ​の技法

​石膏割型を用いた「型込技法」について

テラコッタ彫刻の素材は、陶芸用の粘土を素焼きしたものである。一般的な陶芸用粘土は一定以上の厚みになると、焼成時に破損してしまう為、ある程度の大きさになると内側を空洞にする必要がある。その為、テラコッタの技法には、焼物用粘土で造形を行ってから内側を空洞に刳り抜く「内刳技法」と、塑造用粘土で原型を作り、そこから取った型に焼物用粘土を張り込む「型込技法」の二種類がある。型込技法は内刳技法(直作り)に比べると手間が増えるが、粘土の厚みを均一にし易く隙間もできづらい為、焼き上がりの強度が高い。また、多種の粘土を使用したり、複数の形を得ることができる為、様々な表現が可能となる。

​「型込技法」の作業工程

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1.塑造用粘土による原型制作(原型制作のし易い塑造用水粘土を使用する)

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​2.切金入れ(石膏型の仕切りに薄い真鍮板を刺す)

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​3.石膏張込み(石膏型に厚みを付けて強度を持たせる)

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​4.石膏型外し(原型から石膏型を外し、付着した塑造用粘土を除去する)

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​5.石膏型組立(陶芸用粘土を張込むパーツごとに石膏型をまとめる)

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​6.型込(陶芸用粘土を石膏型に張り込む)

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7.​乾燥(粘土から石膏型を外し、乾燥させながら更に造形を加える)

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8.完成(焼成後に組立、修正、再造形、彩色を行い仕上げる)

透き通る夜/On a Sheer Night

2017 terracotta

H141×W43×D33㎝

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